2008年4月1日火曜日

高速道資材、試験せず 大阪の業者、品質合格と偽る

高速道資材、試験せず 大阪の業者、品質合格と偽る
旧日本道路公団と民営化後の各高速道路会社が建設している高速道路の橋梁(きょうりょう)工事で、コンクリートの強度を確保するために必要な資材「ポリエチレン製シース(保護管)」の品質試験報告書を、大阪府内の資材会社が捏造(ねつぞう)していたことが朝日新聞社の調べで分かった。実際には試験を行わずに架空の試験報告書を作成。05年以降、第2東名など22カ所の橋工事で基準に合格したように偽って納入を続けていた。橋の強度維持にかかわる資材で捏造が繰り返されていたことは、高速道路の安全への信頼を揺るがす事態と言えそうだ。

旧公団、チェック放漫 試験立ち会わず 高速道資材
安全第一であるはずの全国の高速道路の橋工事で、何の品質試験もされないまま、強度確保に欠かせない資材が納入されていた。「技術へのおごりと、焦りがあった」。資材の試験報告書を捏造(ねつぞう)した「エスティーエンジニアリング」(大阪府八尾市)の社長は後悔の言葉を繰り返した。捏造を見抜けなかった旧日本道路公団や高速道路会社のチェック体制も問われている。

高速道資材の試験捏造 エスティー社長が謝罪会見
高速道資材の試験報告書の捏造(ねつぞう)が発覚した資材会社「エスティーエンジニアリング」(大阪府八尾市)の谷山慎吾社長が30日、記者会見を開いた。深々と頭を下げながら「申し訳ございません。越えてはならない一線を越えてしまった」と謝罪。当面は自らの報酬を半減し、再発防止に取り組む考えを明らかにした。

高速道資材 最大手も手抜き試験 報告書2項目空欄

高速道路橋の強度維持に必要な資材「ポリエチレン製シース(保護管)」の品質試験報告書が捏造(ねつぞう)されていた問題で、シースのシェアが業界首位の「東拓工業」(大阪市)も試験項目の一部を除外して試験を行っていたことが30日、朝日新聞の調べで分かった。

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